最近は少子高齢化の影響で、お墓を受け継ぐ人がいなかったり無縁仏となるなど、様々な弊害が生じています。
その一方で、檀家以外に墓石を置くスペースのみを提供する霊園など、以前とは違ったお墓のスタイルも登場しています。
特に自分達のオリジナルのデザインで作るデザイン墓石は新しいお墓の形と言えます。
デザイン墓石では、形だけでなく、刻む言葉やお墓の全体の大きさも自由にできることから、個性的で、個人の理想を形にしたお墓と言えるでしょう。
故人が好きだった座右の銘などを刻んだり、従来に比べてお墓に個性を持たせることで、より故人を身近に感じることが出来るようになったとも言えます。
とは言え、いわゆるオーダーメイドですから、納期に余裕のある方でなければ製作は難しいと言えます。
和型墓石や洋型墓石と比べ、形状の打合せも必要であるし、製作時間もかかることから、遺族間でしっかりと相談し意思疎通を図ることも必要となります。
墓石というと日本では、仏教的な長方形の墓石がスタンダードですが、洋型墓石を選ぶ人も多くなってきました。
では、近年よく立てられる石碑である洋型墓石が何故選ばれているのかというと、「背が低く安定していて、形が柔らかい、どっしりしているなどの理由から好まれている」などの理由があるからです。
墓石というのは、故人そして残された家族の想いが込められているものです。
柱のような墓石ではなく、板のような墓石にすることで、正面に文字をバランスよく入れられることも、好まれる理由の一つといえます。
和型墓石は昔からよく見かけられ、伝統的な四角いお墓で、最もポピュラーな形です。
この形は仏舎利塔を原型としています。
墓地に行けば多くはこの形であり、江戸時代から普及しているだけに広く親しまれているのが伺い知れますよね。
一番上に家名などを彫る竿石、上台石、中台石、芝石と言われる敷石を置いた4段構造が基本的ですが、地域や宗派によってもその形は大きく違ってきます。
竿石は天を表わす寿石で長寿を、上台は人=禄で財産や金運、中台は地=福で子宝といった意味を表わす構成になっているんです。
竿石の幅が大きいほど、相対的に石碑の高さも大きくなる傾向にあり、横幅によって八寸角(24cm)・九寸角(27cm)・尺角(30cm)と呼ばれています。
ただ、これには例外もあり、竿石だけが大きいものといった墓石を見ることもあります。
基本形の石材に加工を施した役物付と呼ばれるもの、役物付にさらに独立した水鉢・花立・水板を置いた高級型といった型など、様々なバリエーションがあるのも和型墓石の特徴です。
また最近では白や黒といった御影石だけでなく、グリーンや薄いピンクといった色のバリエーションも増えているようです。
故人やご先祖様に感謝や報告をするために、静かなに手を合わせるお墓は日本の伝統的な文化であり、象徴でもあります。
日本では昔からお墓の細部にいたるまでこだわっていて、その技術は今でも受け継がれています。
先祖代々のお墓を守っていたり、まだお墓を建てる必要が無い方など、お墓についての知識を持たれている方は、決して多くはありませんが、地場の石材で建てられたお墓は風土に合うを覚えていると、今後役立ちます。
実は、お墓に使用される石材も、食品や家電製品同様に海外から安価な物も輸入されています。
しかし、これらの一部の石材は日本の気候風土に合わなかったり、長年の風雨には耐える事ができない石材もあります。
末永く守るお墓を、実績のある国産石材で建てる事は、お墓を守る方の安心感や、後世にも伝統と技術を伝える事ができます
お布施とは法事の際に、お寺に渡す謝礼のことを言います。
僧侶を呼んで読経してもらう時はお布施が必要で地域によって相場は違いますが、だいたい数万円が相場となります。
こういった機会はあまり頻繁ではないので知らない方も多いですが、お布施の渡し方にはマナーがいくつかあります。
まずお布施の包み方ですが、半紙でお札を包み中包みを用意します。
そしてお札の入った中包みを奉書紙(ホウショガミ)で包みます。
奉書紙とはコウゾで作った和紙で、書道の道具などを販売している文房具店で購入することができます。
どうしても手に入らない場合は封筒でも構いませんが、封筒を選ぶ際は郵便番号欄が入っていない無地のものを選びましょう。
そして、包みには旧字体の漢数字で書くのが丁寧なマナーとされており、5万円の場合は「伍萬圓」と墨で書きます。
お布施を渡すタイミングは僧侶が帰る直前にお礼を言って渡すのが良いとされています。
その他僧侶がタクシー等で来た場合、車代としていくらか包みますが、これはお布施と分けて渡します。
包みも一緒ではなく分けて渡し、その際お布施の包みより小さめのもので包むと恰好がつくので良いでしょう。